【永久保存版】未払い残業代はこうやって請求しよう!【お前の1分をタダ売りするな】

こんにちは。ぺぐもです。

この度、前職のブラック企業を辞めて転職しました。

珍獣屋記事は飽きたので初投稿です。

 

忙しい人のためのざっくり説明

・月間超勤上限の条件が30時間、実働超勤が月平均60時間で1年弱勤務

 (すぐ転職活動を始めたので傷は浅かった)

・ねちっこく証拠集めをして内容証明郵便で1分単位で請求

・遅延分の利子も含め、50万円弱が支払われることに

→ぺぐも、豪遊……!

pegumo931.hatenablog.com

隙あらば自分語り

 

私の労働条件・実際の勤務状況

前職の労働条件は週休2日制(部署により完全)、残業上限は月間30時間、それ以上は上長の許可を得て36協定を結んで上限60時間まで可能、という超ホワイト条件でした。

入社直後の研修でこの条件を聞いた時は「良い会社に入れたなあ……」とのほほんとすらしていたのを覚えています。社会はそんなに甘くないんだよなあ……

 

当然のように上限時間が守られるわけもなく。

一般職(地域採用など)の社員は定時で帰る人が多くいましたが、幹部候補の総合職社員(含・筆者)にとっての定時は仕事が一段落した時間です。

また、私の場合は直属の上司が36協定の締結を渋るタイプだったため、毎月30時間くらいはサビ残を行っていました。

労組へのアピールかタイムカードはありますが、それは形骸化した文化で、基本的に社内システムで毎日の勤務時間を報告する形式だったので、数字は実質いじり放題です。

「少数精鋭」ってのは本当に経営者にとって都合の良い言葉だから就活生のみんなは信じちゃダメだぞ。

 

サビ残時間については世の中下を見ればキリがないけど、辛いものは辛かったので音を上げるのは許してくれ。

 

転職を決意した瞬間

配属後3ヶ月目で考え始めました。かなり早かったです。

新卒採用だったので最初は穏やかな残業時間でしたが、仕事に慣れてくると帰れなくなるようになりました。

上司や先輩が平気で22時・23時まで残るような職場で、繁忙期みたいな概念はなく、1年中同じくらいの忙しさ。本当に仕事が好きじゃないと精神ぶっ壊れると思う。

というか私の1つ上の先輩は私が配属された時には既に精神ぶっ壊れて退職・失踪してしまい、親御さんも困っている、みたいな話を聞いた(困っている、じゃねーだろ)

 

別に残業が嫌だったわけではなく、労働の対価さえもらえれば特に文句もないスタンスだったため、3ヶ月目中盤で上司に36協定を申し出たところ、取り付く島もなく突っぱねられたのが退職を考えるトリガーでした。

 

『30時間何やってたか今報告できるか?』

『30時間分の残業代に見合う利益は出せたのか?』

とのお叱りを上司から受け、(文句の一つも言いたくなるところだったけど、特に準備もしていないので)すごすごと自席に戻ると、先輩から

ちゃんと調整して申請しなきゃ。俺は毎月28.5時間くらいで止めてるよ

と追撃。そこは慰めるところちゃうんかい。

お前毎日俺より1時間早く来て俺より2時間は遅く帰ってるだろ。

 

新卒特有の怖いものなしな若造だったので、

・残業内容は摘要欄に書いて報告していた

・歩合制なら歩合制と労働条件に書け。その理論なら利益を出してない人事部はタダ働きか?

・確かに先輩と比較した仕事の早さは格段に遅いが、社員の職級に合わせて職能手当が出ているのでそこは調整されており言及すべき点ではない(自己正当化)

とプンスコしながら帰り道に転職エージェントに登録したのを覚えています。

 

その後、直属の上司より上、さらにその上と最終的には部長クラスまで現状の説明と陳情を行いましたが、異動も環境の改善も行われなかったため、この会社に見切りをつけ、転職・未払い残業代の申請を行うことにしました。

 

準備編

準備パートが一番長く、一番心が折れやすい、最初で最後の山場です。

最も大切なのはメンタルを守ること。メンタルはすべての原動力です。

定期的に自分が集めた証拠を見返して「恨」の気持ちを奮い起こしていきましょう。

就業規則理論武装。敵を知り己を知れば百戦危うからず。

まずは就業規則労働協約)を再確認しましょう。

勤務時間、残業・休日出勤の割増率など、現状では何が守られていて何が反故になっているのか、根拠となる法律の条文はどれが該当するのか。

会社と社員の関係は、雇ってもらっているわけでもなく、働いてあげているわけでもなく、自分の労働を対価に給与をもらうという”契約”に基づく対等な関係です。

こちらの労働力は契約通りに提供しているにもかかわらず、給与支払いが一部でも反故にされた瞬間、正義はこちらに傾きます。

翌日からは「働いてやっているんだ」という強気な気持ちで職場に向かい、未払い残業代が支払われるその時までメンタルをやられないようにしましょう。

 

メンタルはすべての資本です。

メンタルがやられると、

仕事が回らない

→残業が減らない

→仕事ができてないから自己正当化もできない

→未払い請求どころじゃなくなる

→よりメンタルが死ぬ の無限ネガティブスパイラルです。

あの手この手で自己正当化して「俺は悪くない、会社が悪い」とメンタルを保てるようにしましょう。

法を犯してるのは会社側です。犯罪者のせいでこっちのメンタルがやられることほどアホなことはありません。

 

タイムカードの記録を抑えよう

これはめちゃくちゃ大事。

最終的にExcelで計算するときにこの記録を元にするので、毎月しっかり保存しましょう。 

私はタイムカードに”年月”を書いた付箋を貼って撮影していました。

・裏面(月の後半)には年月の表記がなかったので、最悪法廷で争うことも考えていちゃもんをつけられないように

・後で整理するときにわかりやすいように 

の2つが主な理由です。

 

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「やべえ、今までのタイムカード保存してない」 

って人も大丈夫。会社に請求すれば開示してくれるはずです。

雑に「残業代請求するわ。計算はそっちでよろしく」なんて言ったところで会社側はなかなか動いてくれませんが、「請求するからタイムカード開示してくれ」と言ってしまえば会社側に断る道理はありませんし()、

断ってきたら後ろめたいことを自覚している証左なので、それはそれで裁判の材料にしましょう。

なんてったって正義はこちらにあるので。

 

ちなみに根拠法令は以下(労働基準法)です。

第百九条 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。

 

未払い請求が有効なのは遡って2年まで(それまでに請求を一度でも行っていれば遡る期間は延長される)なので、3年間の保存が義務付けられているタイムカード及び給与明細が手元になくとも当然請求できるはずです。

どんどん会社側の逃げ道を潰して詰ませていきましょう。

 

「うちの会社タイムカードない……」

って人もまだ集められる証拠はあります。

次の項目でしっかり労働の記録を残していきましょう。

 

出退勤時間・勤務内容の記録は複数残そう

とはいえ、タイムカードだけでは正直不安なところはあります。

『ダラダラ会社に残っていただけで仕事していないのでは?』なんて言い逃れの余地を相手に残してしまうためです。実際にダラダラ残っていただけならば何も言えませんが、そんなはずはないでしょう。これはちゃんと証明したい。

考えられる逃げ道・言い訳は全部潰した上で会社側に勝負を仕掛けたいので、追加で証拠を集めましょう。

ざっくり次の4つの証拠がこっそり集めやすい部類だと思います。

1.社内システムで申請した残業時間のスクショ

見出しの通りです。

実際に働いた時間がわかっても、申請済みの時間がわからなければ何時間分の賃金が未払いかわかりません。

 

前職の場合、上司が承認をすると上司の名前が追記されるようになっていたので、それを待ってからスクショしていました。

「少なくとも申請していた分は上司が承知・承認していた」という証拠作りです。

スクショしたデータは印刷するなりなんなりで物理的に保存しましょう。

 

2.日付入りの残業メモ

私はタイムカードとスクショ、そしてこのメモだけをやりました。

これら以外の2つ(後述)はネットで見つけた方法ですが、面倒なのでマメな人向きです。

 

やり方は簡単。

【日付】【退勤時間】【残業内容】【備考】を退勤前に自分のノート、手帳などに走り書きするだけ。

資料に書き込みするふりをしながらささっと書けばバレません。

万が一バレて指摘されたら開き直りましょう。正義はこちらにあるので。

 

【日付】:見返した時に正確に遡るため。客観的に見てわかるように。

【退勤時間】:タイムカードがあるので5分刻みとかでも可。ない人は1分単位の方がきっちり請求できます。

【残業内容】:ここも大事。「雑務」「手伝い」などざっくりだと虚偽記載だなんだ言い逃れされそうなのできっちり書きましょう。「○○さんの△△補助」「□□課長指示」など人名を入れると◎。

【備考】:上司・先輩のブラック発言を記憶が鮮明なうちにメモしましょう。私は上司に呼び出されて『毎月上限いっぱいまで残業申請してると怪しまれるからちょっと減らして?』と打診された直後に自席に戻り、一言一句漏らさず恨み辛みを込めてメモしていました。

 

(記入例)

4/10 22:35 ◎◎案件対応、▲▲報告用データまとめ、明朝会議の会場作成(××さん指示)

 

など。後から見て必要な情報だけ走り書きしておけばOK。

3.帰宅前に自分宛てに残業報告メール

会社のメーラーから個人アドレス宛に上のメモのような内容を送りましょう。

隣の席の人から見えるのでは?などを気にしてしまい私は続きませんでした。

4.退勤LINE

自分だけを入れたグループLINEを作り、毎日退勤時にひたすら投稿。

内容は上のようなメモに加え、位置情報やタイムスタンプも残せるので証拠としては強いです。

難点は、深夜まで残業してると疲れてうっかり忘れること。

私は2日で断念しました。

 

上司・先輩の不適切な発言は全部メモ

前項でも少し触れましたが、ちょっとヤバめな発言をされたら発言者名と一緒に全部メモしましょう。

『今夜は帰れないぞ?』など、一見冗談と取れる発言も全部です。発言があった事実と、そういう脅しがまかり通る環境であったアピールができます。 

外道かと思うかもしれませんが、先に”金を払い渋る”という外道行為に手を染めたのは相手なので、気に病む必要性はゼロです。正義はry

 

ボイスレコーダーはお守りに

前項に関連して、やっぱりボイスレコーダーは外せませんね。

実際に証拠の音声を集められればデカいですが、録れなくても問題ありません。

それはなぜか。

持っているだけであなたのメンタルを守ってくれるからです。(断言)

 

というのも、仮に法令に反するような発言があれば、その時点であなたの絶対的な優位が確定します。勝ち確です。

セコセコとしょうもない証拠集めに励むことなく、向こうから最大の証拠を出してくれるんだからこれほど楽なことはありません。

 

じゃあ録れなかった場合は「レコーダーを買っただけ損」なのか?

違います。

実際にやるとわかりますが、いつ理不尽な暴言が飛び出すかもしれない上司との会話に【何も持たずに】臨むのと、ボイスレコーダーという懐刀を持った状態で】臨むのとでは天と地ほどの差があります。

ボイスレコーダーを持っているだけで「お前が隙を見せた瞬間、社会的に殺すぞ」という殺意を纏うことができます。

Amazonでポチっとボタンを押すだけで、高次捕食者にただ狩られるのを待つだけのか弱い存在から、対等の立場での殺し合いができる存在になれるのです。コスパが異常。

メリットとデメリットを以下に書き出してみます。

少なくとも私には買わない理由が見つかりません。

 

メリット

・ポロッと不適切発言が出たら儲けもの

・「いつでもお前を社会的に抹殺できるぞ」という強気で出られる

・上司の暴言が楽しみになる→メンタルを守れる(大事!)

 

デメリット

・3000円くらいなくなる

 

……以上です。

付け加えると、サビ残してる時点で3000円どころじゃない金が消えているのでデメリットは実質ゼロです。

 

Amazonで探すとスパイ用品みたいなUSB型、ボールペン型などありますが、大人しくベストセラーの商品を買いましょう。

前者は電池の持ちが悪い、音質がゴミ、日付データが残らないものもある、などの難点が多いので(購入者並感)。

 

レビューを見ると同じような用途(やべー上司対策)に使ってる人ばっかりで、「みんな苦労してるんだなあ」と自分はひとりぼっちじゃないんだ。。。という一体感も感じられます。絶対にブラック企業を根絶させような。

 

ちなみに私自身、不適切発言の言質は取れませんでしたが、上司との2人きりでの面談の際などに隠し持って録音はしていました。

 

給与明細はしっかり保存

これもタイムカードの次に大事です。理由は以下の通り。

 

・基本給を把握できる

残業代や休日手当は基本給を元に算出されます。1円単位でしっかり計算していきましょう。

・残業代計算の検算ができる

「自分の計算方法は正しいのか?」という指標になるのが支給残業代です。

労働協約の倍率と、申請した残業時間から残業代が正しく算出できれば、未払い残業代も正しく算出できているはずです。

安心して喧嘩を売りましょう。勝てる喧嘩ほど楽しいものはありません。

・給与支給日から利子が計算できる

私も調べるまで知りませんでしたが、未払い残業代には利子がつきます。

 

在職中ならば商法が適用され、遅延損害金(年利%)が、退職後ならば賃金の支払いの確保等に関する法律が適用され、遅延利息(年利14.6%)が支払われます。

知らないと大損ですね。

法律は法を知っている人の味方とはよく言ったものです。 

 

以上の理由から、未払い残業代の計算には給与明細が必須と言えますのでしっかり保管しておきましょう。

捨ててしまった人は再発行請求しましょう。

当然ですが、会社側に断る道理はありません。労働基準法第109条は神。

 

実行編

さあ精算の時間だ

お疲れ様でした。ここからは一転攻勢です。

Excelなどで月ごとの残業代を計算しましょう。

手順としては、

①申請労働時間、実労働時間の差から未払い時間算出

労働協約に基づいて残業代を算出。22時以降は深夜割増も。

 

会社によっては月間●●時間以上残業した場合は別途割増などの制度が整っている場合があるので忘れずに計算しましょう。

社内の残業時間申請フォーマットに近づけた方が情報の不足の可能性が少なくなって良いと思います。

 

また、このExcelは請求時に一緒に送付するつもりでしっかり作りましょう。

会社側に対していきなり「未払い~~円払え」って根拠もなしに送るより、「実働がこれだけ、未払いがこれだけ、○営業日以内によろしく!」と、詳細なデータを添付した方がやり取りも少なく済むし、相手も逃げ道がないことを悟って素直に支払ってくれる可能性が高いです。

社内フォーマットに近づけるのもそのためです。

 

何度もやりとりする間に相手が粗探しや悪知恵をつけても困りますしね。時間を与えたら負けと思って短期決戦で行きましょう。

 

未払いのツケは大きい。利子も忘れずに

上で説明した遅延損害金、もしくは遅延利息の請求を忘れないように。

残業代自体には所得税がかかってしまいますが、こちらは利息に相当するため非課税となります。

もらえるもんはもらっておきましょう。

 

また、会社側と話がこじれた場合、

『ここが~~~~で怪しいから○○万円で手を打たないか』

『一括で支払うからキリよく××万円にして欲しい』

など値切りを行われることがたびたびあり、弁護士を介しても同様らしいです。

 

最悪そういった交渉があることも考えて、最初に提示する金額は(根拠がある限り)一番高くなるような金額をふっかけましょう。

 

内容証明郵便で確実に記録を残そう。すべては情報戦だ

計算に不備がないことを確認したら、請求書を内容証明郵便で送りましょう。

内容証明にはフォーマットがあり、枚数・文字数が決まっています。

ネット上に例はたくさんありますので、良い感じに作りましょう。

 Excelで作ったデータは送れない(原則文章のみ)ので、こちらは書留で発送しましょう。

 

『受け取ってないよ!』などと言い訳をさせないために、それぞれ

請求書:内容証明+配達証明

計算明細:書留+配達証明

で送ってあげましょう。

多少金はかかりますが、ここまで頑張ったのですから最後まで全力を出し相手をきっちり詰ませて気持ちよくお金を受け取りたいですもんね。

 

労働基準監督署に言うぞ」という文言も絶対忘れないように。

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宛先は本社の経理関係部署の部長で十分かと思いますが、私はしっかりと社長の目に触れさせてあげたいので社長宛で送りました。

 

 

そして支払いへ

支払いに締め切り日を設けて請求書を送りましたが、ギリギリになってようやく前職役員より連絡がありました。

全額請求通りに支払う旨と、実際に会ってお詫びしたいとの話で、無事、全面勝利となりました。

 

 

 

後日、郵送されてきたお詫び状は額縁に入れて部屋に飾っています。

毎朝目覚めるたびに勝利の美酒に酔いしれることができるのでおすすめ。

 

 

ざっくり内訳

あまり詳細な金額は書きたくないのでぼやかしますが、 

未払い残業代:50万円(月平均30時間ちょい)

遅延損害金(年利6%):2.5万円

くらいです。残業の割増もそこそこ高く、人材以外は良い会社でした。

 

総括

・部長じゃなくて労働組合の幹部とか労働基準監督署に言えばリアルタイムに特等席でダメージ受ける様を観戦できてたと思う、惜しい

・面倒だったから在職中に請求したけど退職してからにすれば倍以上の利子がついてた、惜しい

 

 

 

以上